さて、茨城から出張等で東京方面に行く際にはそりゃ大体JRの特急を使うわけですが、これまでは「ひたち東京フリーきっぷ」というお得型乗車券を専ら利用しておりました。
 最寄り駅から山手線近辺までの往復乗車券、しかも復路はその近辺の路線で4日間フリーに使える。帰りの特急指定席もワリと簡単な操作で取れるという、便利さとお得さを兼ね備えた商品だったわけですが、それが2013年9月30日を持って販売終了となってしまいました。他の地域で発売されてた類似商品もどうやら販売終了の方向に動いているようで、JRの方針であることが伺えます。

 さて勝手な想像ながら、この特定割引乗車券の廃止は「『えきねっと』サービスへの移行を図りたいのではないか」と判断しています。
 「えきねっと」はJRのポータルサイトサービスであると同時に、会員限定で乗車券の予約なども行ってるサービス。だいぶ前から存在してて、十数年前登録してたこともあったんだけど、ぶちゃけ特急券とか買うのにかえって手間がかかるので1回利用した後はガン無視してたサービスでした。
 でも今の世の中ネットやらスマホやらでそーいったサービスを享受できるのは半ば当然。きっとJRもそーいったサービスを拡充していきたいんだろう。でも上述の特定割引乗車券の方が利用が簡単だし普及している。サービスの一本化を図っていっそ廃止した………のではないかなと。

 まあ真意はどうあれ、少なくともサービスの展開具合からみると「ほらこっち使ってよ」的な意図が見え隠れする。
 じゃあまあまずは使ってみるかな、と取り敢えずサービス内容を見ると………これが十数年前に味わった「不便さ」を未だ引きずってるところが多々ある。

 ◯事前登録制であること。
 まあこれはある程度しかたない面もあるとして、「クレジットカードの登録が必須」でありかつ「乗車券を受け取る際には名義が一致してること」とかの制限が付いている。まあ予約だけして逃げる例とか懸念してるんだろうけれども、まず最初の段階で壁があるのは間違いない。そして自動券売機での乗車券引き換え時にクレジットカードのパスワードを求められるのもイヤ。仕方ないのかもしれないが事前の準備がやけに頑強なだけに、最後にまでパスワードを求められると嫌気がさすと同時に、スキミング被害の確率が上がりそう。

 ◯利用できる自動券売機が限られること。
 「えきねっと 得だ値」の注意ページを見ると、ワリととんでもないことが書いてある。曰く
 トクだ値(乗車券つき)は、東京駅・上野駅・新宿駅・大宮駅・仙台駅など、改札口内にある指定席券売機ではお受取りいただけません。
 なにそれ。今までは「出張を終えて最寄り駅から山手線とかに乗車→上野到着→改札口内券売機にフリーきっぷを入れて帰りの指定席を予約→ウマー」という流れができていたのに「えきねっと得だ値」を利用しようと思ったら「(中略)→上野到着→一度改札を出る→所定の手続きで受取→また改札入る→マズー」という流れを経ないといけなくなる。私のギョーカイで言ったら明確なデグレである。
 というか冷静に考えたら従来「フリーきっぷ」で行ってた「とりあえず特急往復券を購入し、帰りは最も時刻近い車両の指定席を駅構内で購入」とゆーパターンが、えきねっと経由だとほぼ使えないとゆーことか。デグレ以前の問題だなこりゃ。

 ◯「特急券付き乗車券」を購入し、指定の時間に乗り遅れた場合「乗車券」も無効になること。
 一般的には言ってみれば乗車券と特急券は別物であり、指定の時間に乗り遅れて特急券は無効になったとしても乗車券は有効だった。なので万一遅れた場合は特急券だけ買い直す、と。
 けど「えきねっとトクだ値」でセットで買った場合、乗り遅れると両方無効になるとのこと。なにそれ怖い。まあ一応一定額での払い戻しは可能なようだが、大体の場合乗り遅れたら「その場で買い直す」が一般的な流れだと思う。一度双方無効にしてる時点で顧客のこと全く考えてないなと。

 ◯というか「トクだ値」で買おうとする場合、その区間の乗車券付属が必須なこと。
 何言ってんだ当たり前だろうと思われるかもしれないが、常磐線の場合特急が出る駅は限られる。しかし最寄り駅がそことは限らない。その場合、最寄り駅から近くの特急が出る駅まで普通列車で移動し、そこから特急に乗る、というパターンが存在する。
 それに合わせて従来の買い方だと乗車券だけ最寄り駅~上野、特急券は特急の駅~上野という買い方ができた。が、「トクだ値」の場合それが特急区間と強制的に同じにされるため、別途最寄り駅から特急駅までの切符なり移動手段なりを別途用意する必要がある。2度手間である。
 また乗車券が強制でくっついてくるとゆーことは「乗車券はSuicaで。特急券だけ購入」という手段も使えないとゆーことである。

 
 他にも購入できるタイミングとか変更できるタイミングとか、ひょっとすると痛い目みるかもしれない細かい事象があちこちに隠されている。そもそもコレで予約できる座席数自体が制限されてるらしい。
 さてそれだけ制限がある中でどれくらい「お得」になったかと言われると実はむしろお得感はなくなっている。面倒が増えて値段が上がる。なんですかね、盗京電力といい政府べったりのライフラインとかインフラの会社は殿様商売がはやってんですかね。

 十歩譲ってお得度が薄れるのは構わない。まあ構わなくもないけど電力会社の電気代値上げとかもあるからね。
 でもそれでサービスが劣化するのはいただけない。特にネットとかスマホを対象としつつこれだけ利用制限があるのは、一体どんな人間がサービス要件定義したんだと激しく突っ込みたいところだ。まあキセル対策とか考慮したのかもしれんがそれにしてもなぁ。このちぐはぐなサービス感は某Sonyのそれを拡大再生産した感じに近い。ああ、ハード屋が実権握ってソフトがなおざりになってそうな当たり似てるかもしれんw


 正直こんなの「えきねっと」と「モバイルSuica」を連携させて、予約処理が済めばそれだけで行ったり来たりができるくらいが理想的な位置づけのハズ。料金体系とか色々整備しなきゃいけないことも多いのは分かるけれどもダンジョンみたいな駅を作って喜んでる暇とカネがあったらいくらでも整備効くと思うんだが。そこまでSuicaと連動できれば先に顰蹙買った「Suica利用データの第三者利用」のデータもより有効性が増すだろうに。


 
 結局のところJRの親方日の丸体質は変わってないんだろうなぁと思いつつ、近日中に迫ってる出張のために本サービスに登録するか否かを悩んでいるのであったw

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2013-10-23 [日記]