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νガンダム-メビウス:
形式番号:RX-93-ν∞

 アナハイム・エレクトロニクス社創立記念イベントの記念碑的作として計画、製造されたNT専用MS。プロジェクトを主導したのは当時常務兼総工場長の立場にあったオクトバー・サラン。

 アムロ・レイが残したνガンダムの設計データを基に、戦時急造的で設計が甘かった部分の見直しや、それまでに蓄積されたMS開発技術をフィードバックして再設計が行われた。その際、NT専用機である事を前提にジオニック系MS技術者、NT研究者の設計補助を受けており、デザインライン及び使用するパーツの基本は連邦系ながらも、運用思想や機能等にジオニックの断片が垣間見られる。

 再設計のポイントは大きく2つ、「マルチプルミノフスキーエフェクターの搭載」と「サイコフレームの最適化」である。

 「マルチプルミノフスキーエフェクター」はバックパックから左右に伸びた2基のミノフスキージェネレータと、コンポジットシールドブースターの発展形である6基のミノフスキーエフェクターから成る。


 本体のジェネレータとは独立した2基のジェネレータはそれぞれ強力なミノフスキー粒子を生成し、エフェクターはその粒子を元に様々なミノフスキー効果を生成する。シンプルなところでは通信撹乱から、Iフィールド及びミノフスキーバリアの発生、ミノフスキー・ドライブ相当の推進力発生(※大気圏内での飛行も可能)、はては不可視の粒子加速器生成による大型メガ粒子砲まで、まさに攻防+機動力全て揃った機能が実現可能である。未確認ではあるが、理論上はIフィールドを制御することで本体そのものを外部からコントロールすることも可能と言われている。


 なお6基のエフェクターはそれぞれ独自に可動し、AMBACとしての機能も持つ。またフィンファンネルのマウント&充電ポッドも兼ねており、数が6なのはフィンファンネル数に依存しているとも言われている。



 本機はνガンダムのコンセプトの1つである「汎用部品を使った高メンテナンス性」を維持した結果、フルサイコフレーム化は見送られているが、的確なポイントに最適化された状態で配置されており、非常に高い追随性と高メンテナンス性の両立に成功している。

 サイコフレーム最適化についてはユニコーンガンダム等の設計・運用情報が確実にフィードバックされており、一説には「ディナ・シィ」と呼称される未確認のユニコーンタイプから得られた情報が色濃く反映されていると言われている。

 νガンダム最大の特徴であるフィンファンネルにもサイコフレームが積載されており、サイコミュからの即応性が飛躍的に高まっている。

 専用武装として、新たにハイメガ・ビームランチャーが試作されている。
 基本思想は既存のハイメガランチャーと同等だが、加速器のコンパクト化とエネルギー効率の最適化により、従来は外付け武装クラスの出力を手持ち武装レベルまでコンパクト化することに成功している。なお部材の都合上コストとの折り合いがつかず量産化は困難なためあくまで実験的な装備である。


 その他両腕にビームサーベルがマウントされている。これはマウントされた状態でもビームトンファーとしての利用が可能である。

 前述した通り、本機はオクトバー・サラン主導の元で開発された記念イベント用の、言うなれば見世物としての機体のはずであった。

 しかし後年、本機の製造にかかった費用が記念イベント全体総費用を遥かに超えると噂されており、その資金源については不透明さが指摘されている。

 またマルチプルミノフスキーエフェクターを始め、見世物にしてはあまりに実戦的かつ野心的な装備が多く搭載されている点にも疑問が呈されている。NT専用機とは言えサイコミュやサイコフレーム、フィンファンネルまで実装する必要があったのか。そもそもNT専用機である必要はあったのか?NTは特定の誰かを想定していたのか?

 ユニコーンタイプのサイコフレームの運用情報から再設計された本機のサイコフレームは、果たして「機体の追随性向上」だけが目的だったのか?一部開発者の間で噂されている「2基のミノフスキージェネレータのコアユニットもサイコフレームで構成されており、ミノフスキー粒子だけではなくサイコフィールドを任意に発生、コントロールさせ得た」という話はただの都市伝説か?

 そして機体名「メビウス」というワードに込められた意図とは?


 オクトバー・サランは本件について語らないまま、数年後病死している。本機の計画当初からすでに病魔に侵されていたようである。
 そして本機は記念イベントから10年経った現在、設計データ含めて所在不明であり、残っている記録は記念イベントで公開された対外的な情報のみである。

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以上、脳内妄想設定w

 さて今年は「逆襲のシャア」公開30周年だそうです。そうでなくとも一定の年代のガンダム好きにとってアムロ・レイの最後の乗機「νガンダム」及び「Hi-νガンダム」には特別な思い入れがあるものだと思います。スパロボ等での扱いもあり「最強のガンダム」扱いされることも少なくないと思います。

 そんなν及びHi-νですが、個人的に以前から1つ大きく気になってる点がありました。それは「フィンファンネルの扱い」です。

 νガンダムは作中「戦時中突貫で作られた急造機」として扱われています。技術の蓄積とアムロ&チェーンの設計の妙もあってMS本体は安定した性能と謳われていますが、その煽りを受けたのかフィンファンネルは作中「放熱板」と呼ばれたように少々不格好に装備されています。

 本来のデザインコンセプトでは「マントを羽織ったような」というものだったそうで、いくつか準備稿でその姿を見ることができますが、”急造機”という言葉に引きずられてしまったのか最終的にその雰囲気は薄くなったと感じています。

 νガンダムのデザイン的な上位機であるHi-νガンダムは、その問題を「ファンネルラック+羽のような設置」で改善しており間違いなくかっこよいですが、しかしそのためデザインのポイントがフィンファンネルに集中しすぎてしまい「フィンファンネルをすべて放出すると全体的なデザインバランスが崩れる」と感じていました。HGUCのHi-νガンダムはファンネル6本のうち展開可能なのは2本だけとなっていますが、コストの他に上記を懸念したのではないかと邪推しています。

 またHi-νはベースとなるνと比べるとHi-νガンダム Ver.Kaその他に見られるようにマッシヴなデザインになる傾向があるように思います。全体的なデザイン強化を意識した結果かと思いますが、これも「ZZまでの恐竜的進化へのアンチテーゼ」としてシンプルなラインにした、というνガンダムのデザインコンセプトとはマッチしないように感じています(もちろんマッシヴなデザインはとても格好良いのですが)。その意味で「Hi-νガンダムのあるべきラインはやはり出渕デザインの旧MGが正解なのでは」と思う時があります。

 上記を踏まえて、νガンダム&Hi-νガンダムに対し

・フィンファンネルの扱い・装備方法を考える。急造っぽさをなくし、しかし全放出後も本体のデザインに影響が出にくいデザイン。

・MS本体はHi-νよりもνガンダムに近いものが理想。「すらっとした大人」な体型。

という2点をなんとかできないか、と長いこと考え続けていました。

 実はこの問いに対して以前作成したのが「ユニコーンガンダム 3号機 ディナ・シィ」です。最終的にユニコーンをベースフォーマットにはしましたが、元々は上記ポイントへの対応としてHi-νガンダムの改造から入ったものだったのです。その後も「きちんとνガンダムとしてなんとかできないか」と長いこと考え続けてきました。

 その問いに対する1つの参考となったのが「ガンダム00クアンタ」でした。

 本体左側の固定シールドにGNソードビットを集中設置することで独特なデザインラインを生み出しつつ、全ビット放出後も本体のバランスは大きく崩れない。これと同じように、大型のシールドにフィンファンネルをすべて(or一部)設置するという形状にすることはできないか、と。

 ただ、フィンファンネルはGNソードビットと異なり外部に露出することは問題となると思われるので、シールドの裏に設置することを考えたのですが、実際試してみるとフィンファンネル6基はかなりかさばってしまう上に、裏にすべて隠してしまうとデザイン上の特徴が薄れてしまい面白みに欠ける結果となりました。

 シールドを巨大化させることも考えましたが、HWSと方向性がカブるので却下しました。またフィンファンネルの数を減らす、フィンファンネルの形状を変える等も検討しましたが、これは”νガンダムのアイコン”として許容するわけにはいかないと、禁じ手としました。

 ここまで来ると取れる手は絞られます。そう、「シールドの数を増やす」のですw
 昨今シールド複数持ちも多いしね。ただそれは「2枚くらいに増やした程度ではインパクトに欠ける」ことも意味しますし、変に重装感が出るのもνガンダムのイメージではない。それこそHWSとカブってしまいます。

 どうしたものかなぁと思っていた所、ふと転がっていた「百万式」余剰ランナーのシールド(=本来はデルタガンダムのシールド)の裏にフィンファンネルを1つくっつけてみたところ、まるで「このためにあったのだ」と思えるほどのフィット感!w(※少し削る必要はありましたが)

 デルタのシールドは軽量型でシールドっぽさがなく変に重々しさがない。これなら複数持ち…そう6枚持ちにしてもきっとイケる!更にブースター的要素を持たせればコンポジットシールドブースターっぽくてむしろ良いのでは!また6枚のシールドで本体周囲を囲めば期せずして「マントを羽織ったような」というνガンダム本来のコンセプトを実現することができるのでは!

 …こうして本作「νガンダム-メビウス」のコンセプトが決定しました。

 最大のポイントは6枚のシールドをどう安定させるかと、本体とのバランスでした。

 シールドは相当重くなる事が明らかだったので金属棒を支柱にし、余剰キットの脚部を流用することで大きく展開しても耐えうるようにしました。また重量バランスがバックパックよりになるのでスタンドとの接合部もバックパックに設置しました。

 シールド本体は百万式の余剰パーツを複数組み合わせ、またブースター要素として「ストライカージンクス」の腿部を移植しました。

 シールドの設置については本体とのマッチング、ポージングを考えてかなり微細な調整を多岐に渡って行いました。ややもすると「ただシールドたくさんくっつけただけ」と言われる可能性もある本作ですが、「決してそうではない」と自信を持って回答します。

 MS本体のベースにはHi-νガンダム系の最新フォーマットである「Hi-νガンダムヴレイブ」を使いましたが、前述したとおり「大人っぽいすらっとした体型」というコンセプトを目指すためには上半身のマッシヴさとずんぐりさを消す必要がありました。

 そこですらっとした体型に定評がある「GM/GM」の上半身を移植し、そこから拡張&ディティールアップを行いました。その際に腹部や腕部を若干延長し、「手足の伸び切った大人」的な体型となるようにしました。またGM/GMは可動域がとても優秀ですが、引き出し型のポリキャップが貧弱かつ不格好なので市販の関節パーツに置き換えました。また胸部せり出しによる可動域拡張の副作用でふらふらする欠点がありましたが、ボディ中心にネオジム磁石を取り付け、通常時は固定するようにしました。

 また、シールド部とのデザインをあわせるため、下半身はブースター等での重厚感+高機動感を強化しました。そのためMS本体で見ると下半身が過剰気味に見えるかもしれませんが、それが後述する「ジオニックぽさ」にも繋がった気がします。

 手持ち武装は「逆襲のシャア」でのビームライフルが”戦艦の砲撃”と誤認されたほどの威力だったことを元ネタに「オリジナルの強力な大型ライフル」をコンセプトに砲身をスクラッチしていたところ、途中でコミックの「べルトーチカチルドレン」に大型ビームキャノンが出てきたのでそれのダウンサイジング版のようなイメージも取り入れました。

 工作はエッジのうすうす化、パーツ切り出し+再接着による分離化、スジボリ等のディティール追加、金属パーツ追加等、ある意味普通の工作を行いました。本作のコンセプト上、あまり過剰なディティールは避け、空間的に見て寂しいと思う箇所にアクセント程度に行うに留めています。

 カラーリングはν、Hi-νに続く3機目というイメージで概ね「G3ガンダム」を参考にしつつ、その上で「白いMS」と表現されうるように全体的により「白い」と感じるような配色を予定していたのですが、期待したより青が強すぎたのが心残りです。
 また一部グラデ塗装にしたかったのですが時間の都合で断念しました。いずれ塗り直すかもしれません。

 また今回ほぼ初となる電飾にチャレンジしました。ワイヤレス電飾であるX-BASEを使った簡易電飾ですが、”配線、電源が無くても発光する”という利点を活かし、以前からやってみたかった「フィンファンネル全6枚の発光」を試みました。X-BASEの性能上、発光には設置角度などに条件があるため完全とはいきませんでしたが、「1/144のフィンファンネル6枚全て、ほぼ自由に設置して発光できる」というのはνガンダムの理想の1つの到達点ではないかと思います。
 なおフィンファンネルの格納にもネオジム磁石を用いており、ディスプレイにも流用できるようになっています。


 さてこうして完成させてみると「6枚のシールド+ブースター」「強化した脚部」という構成は、期せずしてクシャトリヤやクィン・マンサといったジオニックなNT用MSの要素も備えたように思います。作った本人にはその意図は全く無かったのでちょっと驚いていますが、ファンネル付きのNT用MSというのは最終的にそういう設計にたどり着くのかもしれません。せっかくなので脳内設定に盛り込みました。

 本作は2018年オラザク応募作なのですが、色々試しながら作る所が多かったためか期間(約8ヶ月!)をかけたわりに余裕がなく、一部オミットしたところがあるにも関わらずギリギリの完成&不完全となってしまいました。まあ完成することを重視したのでよしとします。それも含めての実力です。本来であれば本体にX-BASEではない電飾や、スタンドへの配慮もしたいところでしたが、今後の課題としたいと思います。


2018-09-06 [ホビー]

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